中国に旅行や留学で行くため、クレジットカードを持ちたいと考えている学生もいることでしょう。そんな学生の方には、銀聯(ぎんれん)カードがオススメです。
銀聯とは、Union Pay(ユニオン・ペイ)とも呼ばれる国際ブランドのことで、中国で最大のシェアを誇っています。一方で中国では、VISAやMasterCard、JCB、アメリカン・エキスプレスという国際ブランドが使えるお店が少ないのが現状です。そのため、中国への旅行や留学のためにクレジットカードを持つなら、銀聯ブランドのカードがオススメです。
このページでは、銀聯ブランドについて、そして銀聯ブランドのオススメカードについて、くわしく説明します。
銀聯は発行枚数世界1位の国際ブランド
銀聯ブランドは、実は世界でもっとも発行枚数が多い国際ブランドです。全世界で55億枚という、VISAやMasterCardよりもはるかに発行枚数となっています。
銀聯が世界でもっとも発行枚数が多い理由は、ほとんどが中国で発行されていることと、中国のキャッシュカードには銀聯ブランドがついていることが挙げられます。以下でこの2つについて説明します。
1.40億枚以上が中国での発行
銀聯が世界でもっとも発行枚数が多い理由の1つ目は、40億枚以上が中国で発行されているからです。
銀聯は中国の国際ブランドです。先ほど全世界で55億枚が発行されていると書きましたが、その9割以上は中国国内での発行となっています。中国の人口が多いことに比例して、発行枚数が多くなっているのです。
主に中国で普及していることを考えると「国際」ブランドと呼んでいいのかどうかは疑問です。しかし、中国の人口が多いことから、今では7大国際ブランドの1つになっています。
2.中国のキャッシュカードには銀聯ブランドがついている
銀聯が世界でもっとも発行枚数が多い理由の2つ目は、中国のキャッシュカードには銀聯ブランドがついているからです。
中国で銀行口座を開設してキャッシュカードを受け取ると、自動的に銀聯ブランドが付いています。そしてそのキャッシュカードは、銀聯ブランドが使えるお店でデビットカードとして利用できるのです。
デビットカードとは、クレジットカードとほぼ同じように利用できる銀行のキャッシュカードです。なお、日本の銀行でも、VISAやJCBブランドが付いたデビットカードを発行している銀行があります。
銀聯ブランドが付いたデビットカードで買い物をすると、即座に銀行口座から利用金額が引き落とされます。銀行のキャッシュカードなので、審査もありません。
このように、中国の銀行のキャッシュカードには銀聯ブランドが付いていることが、銀聯ブランドの発行枚数が多い2つ目の理由です。
以上、中国の人口が多いことと、中国の銀行のキャッシュカードは銀聯ブランドのデビットカードだという2つの理由から、銀聯ブランドはVISAやMasterCardよりも多くの発行枚数となっています。
銀聯が活躍するのは中国のみ
ここまで書いたように、銀聯は世界でもっとも発行枚数が多い国際ブランドです。そして、中国では銀聯ブランドは普及している一方で、VISAやMasterCard、JCB、アメリカン・エキスプレスといった国際ブランドは利用できないため、中国への旅行や留学では銀聯ブランドのカードを用意するべきです。
しかし、銀聯ブランドは世界でもっとも使えるお店が多いのか? というと、それはちがいます。世界全体で見たとき、利用できるお店はVISAやMasterCard、JCB、アメリカン・エキスプレスのような国際ブランドの方が多くなっています。
銀聯ブランドのカードを持っているほとんどは中国の人であるため、中国以外だと、中国人観光客が多い場所で使える程度です。日本でも中国人観光客が多いところでは、銀聯ブランドに対応しているところが増えています。
-コンビニで銀聯が使える画像-
また、中国以外の国では、銀聯ブランドが使えるお店では、VISAやMasterCard、JCB、アメリカン・エキスプレスのような国際ブランドも利用できることがほとんどです。そのため、中国に行かないのであれば、銀聯ブランドを持つ必要はないと言えます。
まとめると、銀聯ブランドは中国専用のブランドだと考えることができます。
学生が銀聯ブランドを持てるオススメカード
ここまで、銀聯ブランドは旅行や留学で中国に行くのであれば必要なカードだと書きました。では、銀聯ブランドのカードを持つにはどうすればよいのでしょうか?
もっともオススメなのは、MUFGカード・イニシャルに申し込んで追加で三菱UFJ銀聯カードを手に入れる方法です。次にオススメなのは、三井住友銀聯カードに申し込み手に入れる方法になります。日本で住んでいて手に入れることができる銀聯ブランドのカードは、三菱UFJ銀聯カードと三井住友銀聯カードの2種類だけだからです。
三菱UFJ銀聯カードは単体では申し込めない
ただ、三菱UFJ銀聯カードを手に入れるためには、MUFGカードを持っている必要があります。MUFGカードとは、VISAやMasterCard、JCB、アメリカン・エキスプレスのような国際ブランドがついたクレジットカードの種類のことです。そのため、銀聯カードだけを手に入れることはできないのです。
そして、MUFGカードの中でもMUFGカード・イニシャルは、学生や若者向けにサービスが充実したカードなのです。このように三菱UFJ銀聯カードを手に入れるために、MUFGカード・イニシャルを持つことをオススメします。
三井住友銀聯カードは単体で申し込める
一方、三井住友銀聯カードは単体で申し込み、手に入れることができます。ほかの三井住友カードを持っていないと申し込めないという制約はありません。ですから、今クレジットカードを持っておらず、初めてのカードとして三井住友銀聯カードを手に入れることもできます。
以上のように、学生が銀聯カードを持つためにオススメなのは、MUFGカード・イニシャルと三菱UFJ銀聯カードをセットで手に入れる方法と、三井住友銀聯カードに申し込む方法の2つです。以下でその理由をくわしく説明します。
MUFGカード・イニシャル
MUFGカード・イニシャル本体 | 国際ブランド | |
---|---|---|
年会費 | 在学中無料 | |
カード利用で もらえるポイント |
利用金額の0.5%
は海外利用で1.0% |
|
海外旅行傷害保険 | 最高2,000万円(自動付帯)
出国から90日以内が対象 |
|
三菱UFJ銀聯カード | 発行・更新手数料 | 1,100円(税込) |
年会費 | 無料 | |
中国でのカード利用で もらえるポイント |
利用金額の1.0% | |
中国で利用できる サービス |
:海外アシスタンスデスク「ハローデスク」
北京・上海・大連・香港 :JCBプラザ 香港 |
学生が銀聯カードを持つのにもっともオススメなのは、MUFGカード・イニシャルです。このカードと合わせて三菱UFJ銀聯カードに申し込みましょう。
この組み合わせがもっともオススメである理由は、MUFGカード・イニシャルには海外旅行傷害保険が付いていることと、銀聯カードを海外利用すると、MUFGカード・イニシャルの倍のポイントがもらえるからです。以下で説明する三井住友銀聯カードには海外旅行傷害保険は付いておらず、中国での利用でもらえるポイントはこのカードの半分です。
海外旅行傷害保険とは、中国への旅行・留学中に病気やケガで治療費がかかったとき、補償してくれる保険のことです。たとえば、中国で急に盲腸になり入院したとします。中国では病院によっては、入院や手術の保証金として日本円で約85万円を預けなければならないことがあります。しかし、旅行や留学で85万円などという現金を持っているはずがありません。このようなときにMUFGカード・イニシャルの会員になっていれば補償してもらえるのです。さらに、MUFGカード・イニシャルを日本の自宅に置いてあったとしても適用されます。ですから、MUFGカード・イニシャルを持っているだけで、海外旅行傷害保険に無料で加入できるのと同じ意味があります。
中国への旅行・留学が目的であれば、MUFGカード・イニシャルの国際ブランドはVISAブランドをオススメします。その理由は、VISAブランドは世界でもっとも利用できるお店が多いからです。VISAブランドは中国ではあまり利用できないものの、銀聯ブランドに次いで使える可能性が高くなっています。
ただ、唯一のデメリットとして銀聯カードの発行手数料1,100円(税込)がかかってしまいます。なお、MUFGカード・イニシャルは、在学中は完全無料で持つことができます。とは言え、発行手数料1,100円(税込)を払うことを考えても、銀聯カードを持つならMUFGカード・イニシャルがもっともオススメです。
三井住友銀聯カード
国際ブランド | |
---|---|
発行・更新手数料 | 発行:無料
更新:1,100円(税込) |
年会費 | 無料 |
中国でのカード利用で もらえるポイント |
利用金額の0.5% |
海外旅行傷害保険 | なし |
中国で利用できる サービス |
銀聯コールセンター 照会受付サービス(上海) |
学生が銀聯カードを持つのに2番目にオススメなのは、三井住友銀聯カードです。銀聯カードは2種類しか選べず、MUFGカード・イニシャルがオススメであるため、消去法で2番目にオススメをせざるを得ませんでした。
三井住友銀聯カードのデメリットは、海外旅行傷害保険が付いていない上に、中国で利用したときのポイントが三菱UFJ銀聯カードよりも少ないことです。中国に行くためという明確な理由があっても、初めて持つクレジットカードとしては適さないと言えます。
もしこのカードを持ちたいと考えているなら、海外旅行傷害保険が付いたセゾンブルー・アメリカン・エキスプレス・カードのようなカードを合わせて持つことをオススメします。
セゾンブルー・アメリカン・エキスプレス・カードは、カードを持っているだけで海外旅行中の病院代を最高3,000万円まで補償してもらえます。
なお、セゾンブルー・アメリカン・エキスプレス・カードについては、以下のページでくわしく解説しています。
ただ、MUFGカード・イニシャルより優れている点は、発行手数料が無料だということです。そのため、一切お金をかけずに銀聯カードを持つことができます。ただし、5年後にカード有効期限が切れて更新するときには、1,100円(税込)の更新手数料がかかります。更新は自動的にされるので、もし中国に行く機会が1度や2度程度であれば、更新までに解約しておきましょう。なお、カードの解約は無料で、カード会社に電話するだけで完了します。
以上のとおり、学生が銀聯カードを持つのにオススメなのはMUFGカード・イニシャル、次に三井住友銀聯カードです。
まとめ
このページでは、銀聯ブランドについてと銀聯ブランドでオススメのカードについて、くわしく説明しました。
銀聯ブランドは、世界でもっとも多く発行されている国際ブランドです。ただし、中国を中心に普及しており、中国以外ではVISAやMasterCard、JCB、アメリカン・エキスプレスの方が使えるお店が多くなっています。このことから、中国へ行くときだけ必要な国際ブランドだと言えます。
学生が中国への旅行や留学のために銀聯カードを持つのであれば、MUFGカード・イニシャルがオススメです。このカードと合わせて三菱UFJ銀聯カードを持つことができます。銀聯カードの発行手数料1,100円(税込)はかかってしまいますが、カード利用でもらえるポイントが多く、MUFGカード・イニシャルには海外旅行傷害保険が付いているというメリットがあります。
もう1種類、三井住友銀聯カードがあります。このカードは発行手数料無料で持つことができる代わりに、海外旅行傷害保険は付いていません。また、中国でカードを利用してもらえるポイントも、三菱UFJ銀聯の半分しかありません。そのことから、銀聯カードを持つのであれば、MUFGカード・イニシャルに申し込み、追加で三菱UFJ銀聯カードを持つことをオススメします。
中国に旅行や留学で行く学生には必携!