学生専用ライフカードは、年会費無料でありながら海外旅行保険が付いているという貴重な学生クレジットカードです。
そのため、このカードは海外旅行や留学に適しているわけですが、この海外旅行保険とは具体的にどんなものなのか? 正直よくわからないという学生の方は多くいらっしゃいます。
クレジットカードに付いている海外旅行保険とは、正式な名前を「海外旅行傷害保険」といい、簡単に説明すると海外で病気やケガで病院に行ったり、持ち物を壊してしまったりしたときにお金を返してくれる保険のことです。
この海外旅行保険は保険代のような費用を一切かけることなく付いているため、学生専用ライフカードを持てば無料で海外旅行保険に加入できるのと同じ意味があります。
このページでは、学生専用ライフカードに付いている海外旅行保険のくわしい内容について説明します。
海外旅行保険は申し込み不要
学生専用ライフカードの海外旅行保険は、このカードを持っていれば自動的に適用されます。ですから、旅行や留学の前にカード会社や保険会社に連絡をしたり、申し込みをしたりする手間は不要です。
さらにいうと、学生専用ライフカードの会員にさえなっていれば、カード本体を自宅の引き出しにしまったまま海外へ行ったとしても保険が適用されます。海外旅行保険は、カードを持ち歩かなくても適用されるわけです。
※学生専用ライフカードの海外旅行保険は自動付帯
上記で、学生専用ライフカードはカード会員になってさえいれば、自動的に海外旅行保険が適用されると説明しました。このような海外旅行保険のことを自動付帯といいます。
一方、学生クレジットカードの中には、飛行機代や現地のホテル代などをそのカードで支払うことにより海外旅行保険が適用されるものもあります。このような海外旅行保険のことを利用付帯といいます。
たとえば、有名な三井住友カードやJCBカード、楽天カードにも海外旅行保険は付いていますが、実は利用付帯です。
そのため、これらのカードで海外へ行くための飛行機代や現地のホテル代を支払ってはじめて海外旅行保険が適用されます。
このように有名な三井住友カードやJCBカード、楽天カードですら海外旅行保険が利用付帯であることを考えると、学生専用ライフカードの海外旅行保険はとてもサービスがよいと言えます。
補償内容と金額
では、学生専用ライフカードに付いている海外旅行保険の内容と補償金額を見てみましょう。クレジットカードの海外旅行保険は、以下の6つの内容ごとに返してくれる金額が決められています。
海外旅行保険の区分と内容
区分 | 内容 |
---|---|
傷害死亡・後遺障害 | 旅行中の事故によるケガが原因で 死亡したり後遺障害を負ってしまったとき |
傷害治療補償 | 旅行中の事故によるケガが原因で 病院に行ったとき |
疾病治療補償 | 現地で病気になって 病院に行ったとき |
救援者補償 | 海外で学生が生死不明となり、 家族が日本から現地に駆けつけたとき |
賠償責任補償 | 他人の物を壊してしまい、 弁償しなければならなくなったとき |
携行品損害補償 | 持ち物(デジカメなど)を 壊してしまったとき |
学生専用ライフカードがどのようなときにどれだけの補償が受けられるのか? 先ほども名前が登場した三井住友カードやJCBカードの学生カードとくらべてみます。
学生専用ライフカードは自動付帯であるだけでなく、病気やケガでの病院代の補償金額も三井住友カードやJCBの学生を上回っています。
学生専用ライフカードと有名なクレジットカードとの海外旅行保険の比較
学生専用ライフカード | 三井住友カード (旧クラシック) |
JCB CARD EXTAGE | |
---|---|---|---|
自動付帯か利用付帯か | 自動付帯 | 利用付帯 | 利用付帯 |
傷害死亡・後遺障害 | 2,000万円 | 2,000万円 | 2,000万円 |
傷害治療補償 | 200万円 | 50万円 | 100万円 |
疾病治療補償 | 200万円 | 50万円 | 100万円 |
救援者補償 | 200万円 | 100万円 | 100万円 |
賠償責任補償 | 2,000万円 | 2,000万円 | 2,000万円 |
携行品損害補償 | 20万円 (一部負担金3,000円) |
15万円 (一部負担金3,000円) |
20万円 (一部負担金3,000円) |
このように、学生専用ライフカードは学生クレジットカードの中では海外旅行保険のサービスがかなりよいカードだということがわかります。
以下では、このカードの海外旅行保険をフル活用するため、6つの補償内容についてくわしく説明します。
1.傷害死亡と後遺障害
海外旅行保険の1つ目の補償は、傷害死亡と後遺障害です。多くのクレジットカードでは、傷害死亡と後遺障害の補償金額が一緒であることがほとんどです。この学生専用ライフカードも、この2つの補償は同じ金額です。
以下で、これら2つの補償について、それぞれ説明します。
1-1.傷害死亡
傷害死亡は、海外旅行中に交通事故に遭うなどの利用でケガをして、それが原因で死亡してしまったときに補償されます。そのため補償金額は2,000万円と高額ですが、学生の方であれば傷害死亡の金額を気にする必要はありません。
なぜなら、海外で亡くなる可能性は恐ろしく低い上、万が一のことがあったとしても、自分自身が保険金を受け取ることはできないからです。
ちなみに、もしも病気で亡くなった場合は、傷害死亡の保険金を受取ることはできません。
1-2.後遺障害
後遺障害は、海外旅行中に交通事故に遭うなどで大ケガをし、命は助かったものの手足などに後遺障害が残ってしまったときに補償されます。
後遺障害が残ってしまったときに受け取ることができる保険金は、後遺障害がどの程度かによって変わります。ですから、必ず2,000万円を受け取ることができるわけではありません。
この後遺障害も、上記で説明した死亡と同じようにお世話になる機会はとてつもなく少ない補償内容です。
このように、このカードには死亡と後遺障害で最高2,000万円の補償が受けられる保険がついています。ただ、これらの補償は活用する機会がまずないと考えてよいでしょう。
2.傷害治療補償
海外旅行保険の2つ目の補償は、傷害治療補償です。この傷害治療補償は、次で説明する疾病治療補償と並んで、海外旅行保険の中でも活用する機会が多い補償内容です。
そんな海外旅行傷害保険の中でも利用する可能性が高い傷害治療補償で、学生専用ライフカードだと海外旅行中のケガが原因で現地の病院でかかった費用を最高200万円まで補償してくれます。
海外旅行中に車やバイクと接触するような交通事故に遭ったり、観光中に高い所から落ちてしまってケガをしたりする可能性は十分に考えられます。このようなとき、普通に考えてすぐに病院へ行くことになるでしょう。
海外で病院と言えば、心配なのが病院代の金額です。海外の病院で日本の健康保険証を見せても意味はありません。海外では、医療費の全額を支払う必要があります。
このようなとき、学生専用ライフカードの会員になっていれば、必要となった医療費を最高200万円まで補償してくれるわけです。
上記でも説明したとおり、海外でケガをする可能性はないとも限らないことから、学生専用ライフカードを持っていれば安心だと言えます。また、このカードは年会費無料で保険代を支払っていなくても海外旅行保険が付いているため、得することはあっても損することはありません。
3.疾病治療補償
海外旅行保険の3つ目の補償は、疾病治療補償です。この疾病治療補償も、上記で説明した傷害治療補償と並んで活用する機会が多い補償です。
疾病治療補償では、海外旅行保険中に病気になったときの病院代を最高200万円まで補償してくれます。
海外旅行中に現地の気候や食べ物、水が体に合わず、急に体調が悪くなって病院に行く必要が出るかもしれません。このようなとき、傷害治療補償と同じように必要となった病院代を補償してくれます。
4.救援者補償
海外旅行保険の4つ目の補償は、救援者補償です。救援者補償とは、学生の方が海外旅行中に行方や生死の確認が取れなくなったとき、家族が現地に駆けつけるための旅費の補償のことです。
これはどういうことかと言いますと、学生の方が海外旅行中に乗っていた飛行機や現地の電車、バスなどが交通事故に遭ってしまったとします。このようにときに、日本の家族みんなで急に現地へ向かうことがあります。
このカードを持っていれば、このような緊急のときの飛行機代やホテル代を最高200万円まで補償してくれます。
海外旅行中に生死が分からなくなるほどの事故などに巻き込まれることは人生のうちで1度あるかないかというレベルですが、補償してくれるに越したことはありません。
5.賠償責任補償
海外旅行保険の5つ目の補償は、賠償責任補償です。賠償責任補償では、他人の持ち物を壊してしまい、弁償しなければならなくなったときの費用を最高2,000万円まで補償してくれます。
たとえば、ホテルに停まっている車に当たって傷をつけてしまったり、ホテルのロビーの効果な花瓶を割ってしまったりしたときに、ホテル側から弁償するように言われてしまうこともあります。
このようなとき、このカードを持っていれば2,000万円までの弁償費用を補償してくれます。たいていの場合、弁償を求められるときは高額であることがほとんどです。海外旅行中に他人のものを壊して弁償しなければならないことはまずありませんが、それでも万が一のときにはとても助かる補償です。
何百万円とか何千万円とか、弁償しなければなった日には、冷や汗が止まりませんからね…。
6.携行品損害補償
海外旅行保険の6つ目の補償は、携行品損害補償です。この補償はもっとも活用できる場面が多いので、ぜひ内容を覚えておくことをオススメします。
携行品損害補償とは、海外旅行に持っていっていた物を盗まれたりなくしたり、または壊れてしまったとき、損害となった費用を補償してくれる保険のことです。
具体的には、ノートパソコンやメガネ、デジカメ、スマホ、キャリーバックのような物を補償してくれるので、利用できる場面は多いといえます。
たとえば、海外旅行中にスマホやデジカメを落として壊してしまったり、ノートパソコンをカバンに入れて持ち運んでいたら壊れてしまったりしたときのショックは、言葉では言い表せません。
そのようなとき、このカードを持っていれば1回の旅行につき最高20万円を補償してくれます。
海外では持ち物を盗まれる可能性が日本よりも高いですし、空港で係員の人にに荷物を乱暴に扱われて壊れてしまうことも比較的多いので、携行品損害補償は実用的です。
海外旅行保険は保険会社が担当している
ここまで、学生専用ライフカードの海外旅行保険の内容について説明しました。このカードに付いている海外旅行保険の内容は、海外旅行中の病気やケガ、持ち物の費用の補償など6つに分かれています。
なお、このカードの海外旅行保険は、ライフカードがあいおいニッセイ同和損保という保険会社にお願いしてあります。ですから、このカードを発行しているライフカードが直接お金を支払ってくれるわけではありません。
キャッシュレス診療に対応している
先ほど、このカードを持っていれば海外旅行中の病院代を補償してくれると説明しました。ただ、いくら海外旅行中に必要になった病院代を補償してくれたとしても、大きな問題があります。
それは、海外旅行中に病院代を支払えるだけのお金がないという問題です。そもそも旅行中に病院に行く計算はしていないので、多くの学生の方は病院で必要なだけのお金を持っていないことがほとんどです。
もしキャッシュカードを持っていたとしても、海外のATMでは利用できないことがほとんどです。そして、もしキャッシュカードが使えたとしても、病院代が貯金の残高よりも高額だと、病院でお金を支払うことができません。
そんなとき、学生専用ライフカードの海外旅行保険では、キャッシュレス診療というサービスが利用できます。キャッシュレス診療とは、カード会社が連携している病院であれば、直接病院代を支払ってくれるしくみのことです。
ですから、私たちは病院代の心配をすることなく病院に行くことができます。
ただ、キャッシュレス診療を利用するには、先ほども説明したとおりカード会社が連携した病院である必要があります。ですから、病院に行く前にカード会社に電話し、キャッシュレス診療が利用できる病院を教えてもらうようにしましょう。
なお、キャッシュレス診療はこのカードだけでなく、海外旅行保険が付いたカードのほとんどが対応しています、
留学で必要な付保証明書が発行可能
留学やビザを取得するとき、場合によっては海外旅行保険に加入していることを証明する「付保(ふほ)証明書」という書類が必要となることがあります。
国によっては、入国時に海外旅行保険に加入していなければならないと決めているところがあります。主な国は、以下のとおりです。
- キューバ
- ブルガリア
- チェコ
- ポーランド
- ラトビア
- リトアニア共和国
- エストニア共和国
- コソボ共和国
上記の国に行くときは、海外旅行保険に加入していることを証明する付保証明書が必要となります。学生専用ライフカードは海外旅行保険が付いているだけでなく、お願いすれば英語かフランス語の付与証明書を発行してくれます。
ですから、上記のような付保証明所が必要な国に行くときも、このカードを持っているだけで対応できるわけです。
なお、付保証明書の発行には1週間~10日程度の期間が必要です。ですから、余裕をもって申し込むようにしましょう。付保証明書はライフカードに電話をして発行をお願いすれば、郵送してくれます。
海外旅行保険の注意点
ここまで、学生専用ライフカードの海外旅行保険の内容についてくわしく説明しました。このカードの海外旅行保険は、有名なクレジットカード会社である三井住友カードやジェーシービーの学生クレジットカードよりも充実しているのが特徴です。
しかし一方で、注意しなければならないことがあります。それは、補償期間が90日であることと、日本国内では適用されないことです。
この2つの注意点は、このカードに限らずすべてのカードに言えることなので、このカードだけのデメリットというわけではありません。しかし、勘違いしていると万が一のときにショックが隠せないので、この機会に覚えておきましょう。
以下では、海外旅行保険で注意すべき2つの点について説明します。
1.補償期間は90日
まず、このカードに限らずクレジットカードの補償期間は90日と決まっています。つまり、長期留学のように90日以上海外で滞在する場合だと、途中から海外旅行保険が適用されなくなってしまいます。
このカードの海外旅行保険が適用されるのは、出国日の前日午前0時から入国日の翌日の午後12時までです。そして、海外での滞在が連続90日をすぎると保険は適用されません。
ただし、「連続」90日なので、1度でも日本に帰国してから再度海外へ行けば、再び90日間は適用されます。
そのため、数日や短期留学なら問題はありませんが、3か月以上の長期留学やワーホリでは注意が必要です。90日をすぎた滞在でも補償が受けられるよう、有料の海外旅行保険に加入するなどの方法を考えなければなりません。
2.日本国内では適用されない
次に、この保険は「海外」旅行保険です。ですから、日本国内で病気やケガに遭ったり、持ち物をなくしたりしても一切補償されません。具体的には日本を出国してから帰ってきて入国されるまでの間だけ適用される保険であることに注意しましょう。
なお、カードによっては国内旅行中の死亡や後遺障害、病気やケガによる入院や手術代を補償してくれるものもありますが、学生専用ライフカードでは補償されません。
まとめ
このページでは、学生専用ライフカードに付いている海外旅行保険のくわしい内容について説明しました。
このカードには、海外旅行保険が無料で付いています。ですから、学生専用ライフカードを持つことにより、無料で海外旅行保険に加入できるのと同じ意味があります。
しかも、このカードの海外旅行保険で補償してくれる金額は、有名なカード会社である三井住友カードやジェーシービーの学生クレジットカードよりも大きくなっています。
また、キャッシュレス診療や留学などで必要となる付保証明書も発行してくれるため、海外旅行や留学のために学生クレジットカードを持ちたいと考えているなら、学生専用ライフカードがもっとも適していると言えます。