一人暮らしをしている学生であれば、電気代やガス代のような公共料金を自分で払っているかも知れません。そのような学生であれば、公共料金をクレジットカードで支払うことをオススメします。公共料金は口座からの引き落とし、コンビニでの支払いが可能です。しかし、クレジットカード払いにはこれらよりも多くのメリットがあるのです。
そこでこのページでは、公共料金をクレジットカード払いにするメリットと、具体的な手続き方法についてをくわしく説明します。
公共料金とは?
よく公共料金という言葉を聞きますが、具体的にはどのような料金のことを言うのでしょうか? 公共料金とは、電気代やガス代をはじめ、水道料金、電話代、新聞代など、国が関わっている料金のことを言います。なお、金融広報中央委員会のホームページでは以下のとおり説明されています。
国会、政府及び地方公共団体がその料金の決定や改定に直接関与する料金のこと。
主なものとして、国会や政府が決定する社会保険診療報酬や介護報酬、政府が認可する電気料金、ガス料金、鉄道運賃、郵便料金(雑誌などの定期刊行物、開封郵便物の料金)、政府に届け出る電気通信料金(固定電話の通話料金など)、国内航空運賃、郵便料金(手紙・はがき料金等)、地方自治体が決定する公立学校授業料などがある。
(金融広報中央委員会HP「金融用語解説・公共料金」より引用)
なお、家賃は国が関わっていないので、公共料金には含まれません。
このページでは、公共料金=電気代、ガス代、携帯電話料金、水道料金として説明します。固定電話や新聞は、1人暮らしの学生で払っている人は少ないかと思いますので、ここでは省かせていただきます。
公共料金をカードで払う3つのメリット
それでは、公共料金をカードで払うと、どのようなメリットがあるのでしょうか? それは、節約ができる、月1度の支払いで済む、お金がないときは支払いを遅らせることができるという3つです。以下で3つのメリットについて説明します。
1.公共料金を節約できる
1つ目のメリットは、節約ができることです。カードで支払うと、利用金額に応じてポイントが貯まります。貯まったポイントは電子マネーやギフト券などに交換して利用できるため、毎月の公共料金が安くなるのと同じ意味があるのです。
たとえば、Orico Card THE POINTというクレジットカードで以下の表のように公共料金を支払ったとすると、1年間で2,640円もの節約になります。
Orico Card THE POINTで公共料金を支払った場合にもらえるポイント
月額 | 1か月でもらえるポイント | ||
---|---|---|---|
入会後6か月間 | 入会7か月目以降 | ||
電気代 | 4,000円 | 80円分 | 40円分 |
ガス代 | 5,000円 | 100円分 | 50円分 |
携帯電話料金 | 7,000円 | 140円分 | 70円分 |
合計 | 16,000円 | 320円分 | 160円分 |
Orico Card THE POINTは、入会してから6か月以内なら毎月320円分のポイントが、そして7か月目以降は毎月160円分のポイントがもらえます。つまり1年間だと2,880円分もの節約になるということです。(320円×6か月+160円×6か月)
公共料金をカードで支払っても手数料は一切かからないので、純粋にポイント分は得をしたことになります。一方、公共料金を口座引き落としや振込用紙を使ってコンビニで払っても、ポイントや割引はありません。ですから、クレジットカードから支払うようにするだけで節約につながります。
2.月1度の支払いで済む
2つ目のメリットは、すべての公共料金を同じ日に支払えることです。カードの利用金額は、カード会社が指定する日に1か月分をまとめて支払います。そのため、公共料金の支払いを月1度で済ませることができ、払い忘れを防ぐことができます。電気代やガス代、携帯電話料金はすべて別々の会社なので、口座引き落とし日がちがったり、バラバラに振込用紙が送られてきたりします。カード払いなら、すべての公共料金を月1度の支払いで済ませることができます。
3.お金がないときは支払いを遅らせることができる
3つ目のメリットは、お金がないときに支払いを遅らせることができることです。クレジットカードは、利用金額を分割払いやリボ払いに変更することができます。リボ払いとは、カードを利用した金額に関わらず、5,000円や1万円のように決まった金家具を支払い、残りは翌月に繰り越す支払い方法のことです。
たとえば、ある月の電気代とガス代、携帯電話料金の合計が16,000円だったとします。カード利用金額の引き落とし日は1週間後なのに、口座には1万円しかありません。このままだと公共料金が残高不足で支払えないというときは、支払い方法をリボ払いに変更すれば、その月は5,000円だけを支払い、残り11,000円は翌月以降に支払うことができます。次の月までにお金を用意すれば、公共料金を延滞せずに済みます。
ただし、リボ払いには金利手数料がかかります。また、毎月のようにリボ払いを利用していると金額がどんどん膨らんでしまうので、いざというときだけ利用し、基本的には毎月支払うようにしましょう。
まとめると、支払いが厳しいときは、公共料金をリボ払いに変更することにより、その場をしのぐことができます。
以上のように、公共料金をクレジットカードで支払えば、節約ができる、同じ日に支払うことができる、お金がないときは支払いを遅らせることができるという、口座引き落としやコンビニ払いにはない3つのメリットがあります。
公共料金支払いのオススメカード
ここまで、公共料金をカード払いにすると、口座引き落としやコンビニ払いよりもメリットがあると書きました。そしてカード払いのメリットを最大限に活かすためには、もらえるポイントが多いカードを持つことが重要です。多くのポイントを獲得できるカードなら、同じ公共料金の金額でも多くのポイントがもらえ、節約できる金額が増えるからです。
学生が持つことができるカードの中で、公共料金の支払いで特に多くのポイントが獲得できるものは、Orico Card THE POINT、三井住友カード デビュープラス、JCB CARD EXTAGEの3種類です。この3種類は上で挙げた3つのメリットをすべて満たしています。
以下でこれらのカードがオススメの理由を説明します。
Orico Card THE POINTが公共料金では最もオススメ
学生が公共料金を支払うためにカードを持つなら、Orico Card THE POINTがもっともオススメです。その理由は、このカードで公共料金を支払ったときにもらえるポイントが、以下の表のとおり学生向けカードの中ではもっとも高いからです。
学生向けカードで公共料金を払い、1年でもらえるポイント(毎月の公共料金が2万円だったとき)
入会してからの月数 | Orico Card THE POINT | 三井住友カード デビュープラス | JCB CARD EXTAGE |
---|---|---|---|
1か月目 | 400円 | 500円 | 300円 |
2ヶ月目 | 400円 | 500円 | 300円 |
3ヶ月目 | 400円 | 500円 | 300円 |
4ヶ月目 | 400円 | 200円 | 150円 |
5ヶ月目 | 400円 | 200円 | 150円 |
6ヶ月目 | 400円 | 200円 | 150円 |
7ヶ月目 | 200円 | 200円 | 150円 |
8ヶ月目 | 200円 | 200円 | 150円 |
9ヶ月目 | 200円 | 200円 | 150円 |
10ヶ月目 | 200円 | 200円 | 150円 |
11ヶ月目 | 200円 | 200円 | 150円 |
12ヶ月目 | 200円 | 200円 | 150円 |
1年間合計 | 3,600円 | 3,300円 | 2,250円 |
Orico Card THE POINTは、入会後6か月間はカード利用金額の2%分のポイントがもらえます。そのため、毎月の公共料金が1万円の場合、毎月200円分のポイントが獲得できます。7か月を過ぎてからは、利用金額の1%分のポイントになります。
カード利用金額の2%や1%と聞くと少ないように思われるかもしれませんが、毎月2万円の公共料金をカードで払えば、上の表のように1年で3,600円分のポイントがもらえます。このカードは年会費などの費用が一切かからないため、1度カード払いの手続きをすれば3,600円がもらえるのと同じ意味になります。
三井住友カード デビュープラスは、入会後3か月間に限ってはOrico Card THE POINTよりも多くのポイントがもらえます。しかし、4か月目からはカード利用金額の1%分のポイントとなり、1年間でトータルするとOrico Card THE POINTよりも得になる金額がやや少なくなっています。
まとめると、Orico Card THE POINTは、公共料金のカード払いでもっとも多くのポイントがもらえるオススメのカードです。なお、このカードはVISA、MasterCard、JCBの3つの国際ブランドを選ぶことができますが、どれを選んでも公共料金を支払えます。
三井住友カード デビュープラスはブランド力がある
三井住友カード デビュープラスは、Orico Card THE POINTに次いでオススメです。公共料金の支払いでもらえるポイントは、Orico Card THE POINTよりもやや劣ります。しかし、このカードは国内最大手とも言える三井住友カードが発行しているカードなので、安心して利用することができるのです。
たとえば、私たちが知らない間に、私たちのカードを誰かが勝手に悪用しようとしたとします。そのようなとき、三井住友カードで「このカード利用は怪しい!」と判断すれば、携帯電話に「○○(カード利用先)でカードを利用されましたか?」のように確認の電話があります。このように、不正利用を未然に防ぐ体制を取ってくれています。
Orico Card THE POINTをはじめ、ほかのカード会社でもこのような対策は取っています。しかし、三井住友カード デビュープラスは、ほかのカード会社よりも高度な対策を行っています。
公共料金のカード払いでもらえるポイントも、Orico Card THE POINTとくらべたら少ないですが、それでもほかの多くのカードよりも得であることは間違いありません。ですから、公共料金の支払いでもらえるポイントはやや劣っても、不正利用の対策など安心で信頼できる大手カード会社が発行するものを持ちたいなら、このカードがオススメです。
JCB CARD EXTAGEは海外旅行でも活躍
3番目にオススメなのが、JCB CARD EXTAGEです。このカードはここまで説明した2つのカードとくらべて、もらえるポイントは見劣りします。ただ、このカードは海外旅行に行くことがあるなら持つべきです。このカードは、海外旅行傷害保険が付帯したカードの中では、公共料金のカード払いでもらえるポイントが最高のカードだからです。また、海外では国内でのカード利用の2倍のポイントがもらえます。
海外旅行傷害保険とは、このカードで旅行代金の一部を支払うことにより、現地でのケガや病気による病院代を補償してくれる保険のことです。上の2種類のカードと同じように、このカードも年会費無料です。つまり、無料で海外旅行傷害保険が付いているカードなのです。
JCB CARD EXTAGEは、公共料金の支払いである程度得をしつつ、海外旅行や留学でも活用したい学生に適したカードです。
公共料金をカード払いにする方法
ここまで、公共料金をカード払いにすることによるメリット、そしてオススメのカード3種類を紹介しました。では、実際に公共料金をカード払いにするには、どのように手続きをすればよいのでしょうか? それは、公共料金の会社のサイト、クレジットカード会社の会員サイト、この2つのどちらかで手続きする方法があります。以下でこの2つについて説明します。
1.公共料金の会社のホームページから手続き
以下で電気代、ガス代、携帯電話料金の3つを、取り扱っている会社のホームページからカード払いの手続きをする具体的な方法を説明します。
1.電気代
1つ目の電気代は、以下の電力会社のホームページからカード払いの手続きができます。
主な電力会社のホームページ
具体的な手続き方法としては、手元にクレジットカードを用意し、住んでいる地域の電力会社のサイトでカード番号や有効期限を入力したり、カード払いの申込書をダウンロードして印刷し、カード情報を記入したりすれば申し込むことができます。
たとえば、東京電力や関西電力ならサイト上でカード情報を入力するだけで、クレジットカードから支払うように手続きができます。そして電力会社によってはサイト上での申し込みはできず、サイトから申し込み書をダウンロードして印刷し、郵送により手続きを行う必要があります。
申込書を書いたり郵送したりするのは面倒ですが、たった1度の手続きで毎月の電気代がカードで支払えるようになります。そしてカードのポイントがもらえて節約できます。ですから、ぜひ手続きをしましょう。
電力会社ごとの口座振替割引は、以下の表のとおりです。
電力会社ごとの口座振替割引の状況
口座振替割引あり | 口座振替割引なし |
---|---|
東京電力
北陸電力 中部電力 関西電力 中国電力 四国電力 九州電力 |
北海道電力
東北電力 沖縄電力 |
このように、北海道電力と東北電力、沖縄電力であれば、口座引き落としの割引がまったくないので、クレジットカード払いにすれば確実に得になります。
しかし、ほかの電力会社なら、カード払いでもらえるポイントと毎月55円(税込)の口座振替割引のどちらが得になるかをくらべた上で、カード払いに申し込む必要があります。
2.ガス代
2つ目のガス代は、以下の表のガス外のホームページからカード払いに申し込むことができます。
具体的には、ガス会社のホームページから申込書を手に入れたり、インターネット上で申し込みます。インターネット上での申し込みに対応しているガス会社は、東京ガスと京葉ガスのみになります。
東京ガスと京葉ガスの2社は、毎月55円(税込)の口座振替割引があるからです。
ガス代を東京ガスか京葉ガスで支払っている場合は、カード払いでもらえるポイントと55円(税込)の口座振替割引のどちらが得になるかを考えて選ぶようにしましょう。
3.携帯電話料金
携帯電話料金は、以下の表のリンクから申し込みができます。
上記のリンクから会員サイトにログインし、カード情報を入力すればクレジットカード払いにできます。また、街にある携帯ショップにクレジットカードを持って行くことでも手続きができます。
以上のように、電気代やガス代、携帯電話料金は各会社のホームページで直接だったり、ホームページからクレジットカード払い申込書を取り寄せ、郵送したりすることで手続きができます。
2.クレジットカード会社の会員サイトから手続き
公共料金のカード払いは、クレジットカード会社の会員専用サイトから、一括して申し込むこともできます。この方法は、インターネット上で複数の会社に申し込めるので手間が少なくて済むというメリットがあります。しかし、すべての電気、ガス会社に対応しているわけではありません。そのため、カード会社の会員サイトから申し込めない公共料金については、上で書いた方法でカード払いを手続きする必要があります。
カード | カード会員専用サイト | URL |
---|---|---|
Orico Card THE POINT | eオリコサービス | http://www.orico.co.jp/creditcard/service/eorico/entry/public/ |
三井住友カード デビュープラス | Vpass | https://www.smbc-card.com/mem/index.jsp |
JCB CARD EXTAGE | MyJCB | http://www.jcb.co.jp/service/additional/myjcb/ |
上記のカード会員専用サイトは、そのカードを持っていないと利用することはできません。
引っ越すときは手続き不要
公共料金のカード払いを1度申し込めば、解約しない限り毎月カードから料金が引き落とされます。そして、卒業して実家に帰ったり、就職先の近くに引っ越したりすることになったときは、カード払いの解約手続きは必要ありません。
公共料金そのものを解約すれば、カードから料金が引き落とされることはないからです。ですから、電気やガスさえ解約すれば、カード払いの心配は不要です。
まとめ
このページでは、1人暮らしの学生は、電気代やガス代、携帯電話料金などの公共料金をカード払いにすれば、節約ができ、複数ある公共料金の支払いが月1度になり、もしお金に困ったときは支払いを遅らせることができるという3つのメリットがあることを説明しました。
そして、学生が公共料金を支払うためにもっともオススメのカードはOrico Card THEポイントです。このカードは、学生が持つことができるカードの中では最も公共料金が節約できるだからです。
ですから、1人暮らしで自分で公共料金を支払っている学生であれば、Orico Card THE POINTを持ち、公共料金をカード払いにすることをオススメします。