クレジットカードの国際ブランドはVISAがオススメ

クレジットカードには国際ブランドが必ずついています。国際ブランドとは、VISA、MasterCard、JCB、アメリカン・エキスプレスなどのことです。1枚のクレジットカードに付いている国際ブランドは1つだけです。ですから、VISAとJCB が付いていたり、VISAとアメリカン・エキスプレスが付いていたりするカードは存在しません。

国際ブランドには多くの種類があるので、どれがよいのか悩むこともあります。そこでこのページでは、クレジットカードの国際ブランドとは具体的に何なのか? そしてどの国際ブランドがよいのか? くわしく説明します。

クレジットカードの国際ブランドとは?

国際ブランドとは、カードの右下に表示されているマークのことです。国際ブランドには、VISA(ビザ)、MasterCard(マスターカード)、JCB(ジェーシービー)、アメリカン・エキスプレス(アメックス)、銀聯(ぎんれん、別名「ユニオンペイ」)、ダイナースクラブ、ディスカバーの7つがあります。そのため、「7大国際ブランド」と呼ばれます。

カードに表示されている国際ブランドは、お店やインターネットショップが対応していて初めて利用することができます。たとえば、国際ブランドがVISAのクレジットカードを利用する場合、そのお店がVISAブランドに、またJCBのカードならお店がJCBブランドに対応している必要があります。

—店頭の国際ブランドの画像—

「国際」ブランドなので、日本国内はもちろん、海外でも利用することができます。なお、海外でカードを利用した場合、利用金額はドルやユーロなどの現地通貨から日本円に換算されて支払います。

このように、国際ブランドとはクレジットカードの右下に表示されているマークのことで、お店がその国際ブランドに対応していて初めて利用することができます。

7大国際ブランドのオススメ順

カードによっては、国際ブランドを選べるものがあります。そんなときは、どの国際ブランドを持てばよいのでしょうか? 国際ブランドが選べる場合は、VISAブランドを選ぶことをオススメします。その理由は、VISAブランドは世界でもっともシェアが高い国際ブランドだからです。

7大国際ブランドの世界売上高シェア

国際ブランド 売上高
シェア
VISA 58%
MasterCard 26%
銀聯 10%
アメリカン・エキスプレス 3%
JCB 1%
ダイナースクラブ 0.5%
ディスカバー 0.5%

※NILSON REPORT(2015年3月)のデータより

上記の表のように、VISAブランドの世界の売上高シェアは58%と、半分以上にものぼっています。そのため、世界中のカードが使えるお店のほとんどで利用できます。

ただ、日本国内ではVISA、MasterCard、JCB、アメリカン・エキスプレスの4種類であれば、ほぼ問題なく利用できます。ですから、好みだけで選んでもOKです。VISA以外の国際ブランドだと利用できないという場面は、そうそうありません。

また、日本人がよく旅行に行くハワイやグアム、韓国、台湾、シンガポール、香港でも、日本とほぼ同じように利用できます。

ただ、日本人があまり行かない国や場所では、JCBやアメリカン・エキスプレスだと利用できない恐れがあります。そのため、海外留学のためにカードを作るなら、VISAブランドを選ぶことを特にオススメします。

以下では7大国際ブランドをオススメ順に、くわしく説明します。

1.VISA(ビザ)

もっともオススメの国際ブランドがVISAです。上記でも書いたように、VISAブランドは世界でもっとも売上高が多い国際ブランドだからです。日本国内でも、クレジットカードが利用できるお店やインターネットショップであれば、ほぼ確実にVISAブランドを利用することができます。

そのため、VISAブランドは国内での買い物やインターネットショッピングはもちろん、海外旅行や留学と幅広く利用できる国際ブランドです。

2.MasterCard(マスターカード)

次にオススメの国際ブランドは、MasterCard(マスターカード)です。MasterCardはVISAに次ぐ世界シェアです。国内でもVISAブランドと並んで広く利用できます。

VISAとMasterCardだけしか利用できないお店もあります

MasterCardブランドがVISAよりも優れている店は、海外利用での為替レートが安い場合があることです。そのため、海外旅行に行ったり海外サイトでインターネットショッピングをしたりする機会が多いなら、MasterCardブランドを選ぶと節約になります。

このように、MasterCardブランドはVISAブランドに次いで世界シェアが多く、海外利用での為替レートが安い場合がある国際ブランドです。

3.JCB(ジェーシービー)

次にオススメなのは、JCBブランドです。JCBブランドは世界シェア5位と、全体の1%の売上高となっています。しかし、日本の国際ブランドであるため、国内ではほぼ問題なく利用できます。また、日本人が旅行でよく訪れる国や地域でも十分活用できるため、ハワイやグアム、韓国、台湾、シンガポール、香港のような国への海外旅行にも適しています。

ただ、JCBブランドは、日本人があまり旅行で行かないようなヨーロッパや南米ではほとんど利用できません。ですから、日本人にとってマイナーな国に旅行や留学で行くなら、VISAブランドをおすすめします。

JCBブランドだけの特徴は、クレジットカードによっては電子マネーnanacoにチャージできることです。たとえば、楽天カードはVISA、MasterCard、JCBの3つの国際ブランドを選ぶことができます。そして楽天カードの国際ブランドの中でJCBブランドのみ、電子マネーnanacoにチャージができます。なお、楽天カードのVISAとMasterCardブランドではnanacoチャージはできません。

なお、すべてのJCBブランドのカードでnanacoチャージができるわけではありません。カードによってはJCBブランドでもチャージできないものがあります。また逆に、VISAブランドやMasterCardブランドでもnanacoチャージできるものもあります。このようにカードごとに異なるので、クレジットカードでnanacoにチャージしたいと考えているなら、前もってよく確認しましょう。

このように、JCBブランドは世界シェアが5位と少ないものの、国内や日本人がよく行く海外旅行先では、問題なく利用できる国際ブランドです。また、nanacoチャージできる場合があります。

4.アメリカン・エキスプレス(アメックス)

JCBの次にオススメなのは、アメリカン・エキスプレスです。世界シェアは3%と、意外と少ないことにビックリです。

アメリカン・エキスプレスは、日本の国際ブランドであるJCBと提携しています。そのため、国内や海外のJCBブランドが利用できるお店でアメリカン・エキスプレスが利用できます。ですから、普段の国内での買い物でも海外でも活用できます。ただ、観光客があまり訪れない、地元の人しか行かないようなところだと使えないことがよくあります。ですから、留学ではアメリカン・エキスプレスよりもVISAを利用した方が便利です。

アメリカン・エキスプレスの特徴は、海外旅行中に困ったことがあれば日本語で電話相談ができる海外アシスタンスデスクや、自宅から空港までの往復でキャリーケースを宅配してくれるなど、海外旅行で便利なサービスが付いていることです。

このように、アメリカン・エキスプレスは国内の国際ブランドであるJCBと提携しているため、国内や海外で幅広く利用できる国際ブランドです。そして、海外旅行で便利なサービスが利用できるのが特徴です。

5.銀聯(ぎんれん・別名「ユニオンペイ」)

銀聯とは、中国の国際ブランドで、ユニオンペイとも呼ばれます。世界シェアを見るとVISA、MasterCardに次ぐ規模となっていますが、主に中国で利用できる国際ブランドです。中国では銀行のキャッシュカードに銀聯が付いていて、デビットカードとして利用できるのです。中国の人口は多いため、結果的に世界シェアが3位となっています。

銀聯は、日本でも中国からの観光客が多いところでは利用できますが、上記4つの国際ブランドとくらべると使えるところは圧倒的に少なくなっています。そのため、学生が銀聯ブランドを持つとすれば、中国へ旅行や留学で行く場合に限られます。

学生が銀聯ブランドを利用する場合、クレジットカードの追加カードとして発行してもらう必要があります。追加カードとは、クレジットカードの小カードとして持つことができるカードのことで、ETCカードのようなものがあります。

追加カードで銀聯カードを用意しているカードは、三井住友デビットカードやMUFGカード・イニシャルがあります。これらのカードに申し込み、銀聯カードを追加で申し込むことにより利用することができます。

このように、銀聯ブランドは主に中国で利用できる国際ブランドです。ですから、中国に旅行や留学で行く学生にはオススメです。そして、銀聯ブランドのカードを持つには、クレジットカードの追加カードとして持つ必要があります。

6.ダイナースクラブ(ダイナース)

ダイナースクラブは、富裕層向けの国際ブランドとして有名な国際ブランドです。アメリカン・エキスプレスと同じように、富裕層に合わせた海外旅行やホテル、レストランでの優待サービスが付いているのが特徴です。

なお、学生が持つことができるダイナースブランドのカードはありません。

ダイナースクラブの最大の欠点としては、利用できる場所がVISAやMasterCard、JCB、アメリカン・エキスプレスとくらべて圧倒的に少ないことが挙げられます。もし社会人になってからダイナースクラブのカードを持つなら、予備としてVISAやMasterCardなどのカードを持つ必要があります。

このように、ダイナースクラブは富裕層向けの国際ブランドとして知られています。なお、学生が持つことはできません。そして世界シェアも少なく、日本国内でも利用できる場所は少ない国際ブランドです。

7.ディスカバー

ディスカバーは、7大国際ブランドでもっとも新しくできたアメリカを中心に普及しているブランドです。日本ではカードが発行されていないため、知らない人が大勢います。

ディスカバーはJCBと相互開放しているため、JCBが使えるお店ではディスカバーのカードが利用できます。つまり、ディスカバーは意外と日本で利用できるお店が多い国際ブランドなのです。

—コンビニのディスカバーのマーク画像—

しかし、繰り返しになりますが、日本のカード会社でディスカバーブランドのカードを発行しているところはありません。つまり、日本で住んでいれば持とうと思っても持てない国際ブランドなのです。

まとめ

このページでは、クレジットカードの国際ブランドについてくわしく説明しました。7大国際ブランドでもっともオススメなのは、世界シェア1位のVISAブランドです。国内での普段の買い物や海外旅行、留学と、幅広くどこでも利用できます。ただ、国内や日本人が多く訪れる海外であれば、MasterCardやJCB、アメリカン・エキスプレスでも大きな問題はありません。

そして、中国に旅行や留学で行くなら、銀聯ブランドを用意することをオススメします。銀聯ブランドは中国でもっとも利用できる国際ブランドだからです。ただし、中国に行かないなら持つ意味はありません。

ダイナースクラブは学生が持つことができるカードがない上、国内と海外の両方で利用できるお店は少ない国際ブランドです。また、ディスカバーは日本国内で発行されているカードかないため、持つことができません。