学生の方が初めて持つのにイチオシのクレジットカードである三井住友カード デビュープラス。
このカードは、学生を含めた18歳から25歳までの若者だけが持つことができ、25歳をすぎたら自動的に三井住友カード プライムゴールドにランクアップするのが大きな特徴です。
一般的に審査が厳しいと言われるゴールドカードを、学生の間にデビュープラスを持っておくだけで手に入れることができるわけですね。
ところで、三井住友カード プライムゴールドに昇格すると、どんなメリットがあるのでしょうか? いくらデビュープラスを持てばゴールドカードにランクアップできると言っても、カードのサービス内容はくわしく知っておきたいところです。
プライムゴールドについて一言で説明すると、条件を満たせば年会費1,500円+税で持つことができるコスパ重視の20代専用ゴールドカードです。社会人になってから海外旅行や国内旅行・帰省などで空港を年に1~2回以上利用するなら年会費以上の価値があります。
そこでこのページでは、デビュープラスからプライムゴールドにランクアップすると一体何が変わるのか? くわしく説明します。プライムゴールドは20代の若者に持ってもらうために年会費を抑えたお得なカードなので、まずはデビュープラスを今すぐ手に入れてもらえたらと思います。
三井住友カード プライムゴールドとは
冒頭でもチラッと説明しましたが、まずは三井住友カード プライムゴールドについてもう少しくわしく説明します。
入会資格は20代で「安定した収入」があること
プライムゴールドは、三井住友カードが発行している20代専用のゴールドカードです。デビュープラスを持っていなくても20歳から29歳までの社会人なら申し込むことができますが、会社からの給料など安定した収入がないとほぼ確実に審査に落ちます。
なので、20歳以上だっとしても学生やフリーター、自営業、無職では、プライムゴールドを持つことはほぼできません。また逆に、会社員で毎月一定の給料があったとしても審査に落ちる可能性はあります。
このようにプライムゴールドは審査がわりと厳しいのですが、デビュープラスを持ち続けていれば自動的に持つことができます。ですから、「社会人になったらできるだけ早くゴールドカードが持ちたい!」と考えている学生の方であれば、デビュープラスを持っておくことをオススメします。
年会費以外は普通のゴールドカードとほぼ同じ!
プライムゴールドは、ここまで何度か説明したとおり、20代専用のゴールドカードです。
プライムゴールド以外にも30代以上でも持つことができる三井住友カード ゴールドも発行されているので、「20代専用ってことは、普通のゴールドカードとくらべてショボいんじゃないの…?」と不安を持つ学生の方もいらっしゃることでしょう。
プライムゴールドは、20代の若者でも持ちやすいよう年会費が実質1,500円+税と安く設定されているものの、普通の三井住友カード ゴールドとほぼ同じサービスを利用できるというお得さが魅力です。
プライムゴールドの年会費は簡単に引き下げることができる
プライムゴールドの年会費は、本来なら5,000円+税です。しかし、次の条件を満たせば年会費を1,500円+税まで引き下げることができます。
- マイ・ペイすリボに登録の上、年1回以上のリボ払い手数料の発生(2021年2月より適用)
- Web明細に登録
マイ・ペイすリボとは、カード利用金額が設定した金額以上になると自動的にリボ払いになるサービスです。リボ払いだと金利手数料がかかってしまいますが、リボ払いになる金額を極限まで高く設定しておけば、金利手数料を支払うことなく年会費を引き下げることができます。
ただし、2021年2月からは金利手数料を1円でも支払わないと年会費を引き上げることはできないので注意!
また、Web明細とはカード利用明細が郵送されない代わりに、インターネット上で確認できるサービスのことです。
どちらも1度だけ設定すれば、あとは何年間でも続けて年会費が割引されるので、ぜひ登録することをオススメします。
プライムゴールドは、カード会社が20代という若い層に会員になってもらうためにサービスしているわけです。
また、プライムゴールドと普通のゴールドカードは券面デザインのちがいはほとんどありません。そのため、周りの人にとってはプライムゴールドであっても「おぉ、ゴールドカード!」と感じてくれます。

30歳をすぎるとゴールドカードに自動更新される
なお、プライムゴールドは30歳をすぎてカードの有効期限が切れると、自動的に三井住友カード ゴールドに更新されます。
プライムゴールドと普通のゴールドカードはほぼ同じサービスなので、単純に年会費が高くなってしまうわけですが、そもそもプライムゴールドがお得すぎるので、普通になる、といったところですね。
つまり、学生のうちにデビュープラスを持っておけば、プライムゴールドと三井住友カード ゴールドへのランクアップが約束されるわけです。
三井住友カード ゴールドも、プライムゴールドと同じように審査が厳しく、ステータスが高いゴールドカードとして知られています。サービスも充実しているので、長い期間利用することができます。
デビュープラスとプライムゴールドの5つのちがい
上記で、プライムゴールドは普通のゴールドカードとほぼ同じサービスで、年会費は実質的に1,500円+税という格安の20代専用ゴールドカードだと説明しました。
ここからは、デビュープラスからプライムゴールドに自動更新されると、具体的にどんなちがいがあるのかを説明します。
1.国内空港ラウンジが無料で使える
デビュープラスとプライムゴールドの1つ目のちがいは、国内空港ラウンジが無料で利用できる空港ラウンジサービスが利用できることです。
デビュープラスには空港ラウンジサービスはついていませんが、プライムゴールドに自動更新されれば空港のラウンジを無料で利用できるようになります。
空港ラウンジというのは、国内の空港ならほとんどすべてに設置されている特別待合室のことです。静かなところでソファーに座って無料のドリンクを飲みながら飛行機の搭乗時間を待つことができるのが人気です。
この空港ラウンジ、通常なら1,000円前後の利用料が必要なのですが、プライムゴールドを持っていれば無料で何度でも利用することができます。
年に2回以上空港ラウンジを利用すればプライムゴールドの年会費1,500円+税の元が取れるので、このサービスを利用するためだけにプライムゴールドを持つのもアリです。
年に1~2回、旅行や出張、帰省などで飛行機を利用する機会があるなら、プライムゴールドを持つ価値が大いにあります。
また、プライムゴールドは数多く発行されているゴールドカードの中でも、もっとも安い年会費で空港ラウンジが利用できるカードです。このことからも、プライムゴールドはコストパフォーマンスが高いゴールドカードだと言えます。
空港ラウンジを利用するには、ラウンジの受付でプライムゴールドと当日の搭乗券を見せるだけでOKです。前もって予約や申込みの必要はないので、気軽にサービスを利用できるところもメリットですね。
海外空港ラウンジは利用できない
プライムゴールドの空港ラウンジサービスは、国内だけが対象です。
もしも「社会人になってからは海外の空港ラウンジも無料で利用したい!」と考えているなら、プライオリティパスの特典がついたゴールドカードが必要です。
プライオリティパスというのは、世界1,200か所以上の空港ラウンジを無料で利用できるサービスのことです。普通なら年間約1万円~4万円(会員グレードにより異なる)というけっこう高いの年会費がかかるのですが、クレジットカードによってはプライオリティパスの会員に年会費無料でなれるものがあります。
残念ながらプライムゴールドはプライオリティパスの特典がありません(泣)
ちなみに、プライオリティパスがついた年会費が低いクレジットカードとして、楽天プレミアムカード(年会費1万円+税)があります。
年会費1万円というとけっこう高く感じますが、プライオリティパスのもっともランクが高いプレステージ会員(年会費約4万円)が無料でついているので、コストパフォーマンスは高いと言えます。
ただ、楽天プレミアムカードもプライムゴールドと同じように、安定した収入がある社会人でないと審査にパスすることはできません。
ですから、社会人になってから国内空港だけでなく海外空港ラウンジも利用したいと考えているなら、就職してからプライムゴールドに加えて楽天プレミアムカードを持つことをオススメします。
2.海外・国内旅行傷害保険がついている
デビュープラスの最大のデメリットは、海外・国内旅行保険がついていないことです。しかし、プライムゴールドに昇格すれば、海外旅行保険と国内旅行保険がサービスとしてついています。つまり、保険料などを支払わなくても保険を利用できるということです。
海外旅行保険はプライムゴールドの保険だけで十分な補償金額!
特に海外旅行保険は、普通に保険会社で加入すると行き先や日数にもよりますが、1回の海外旅行につき2,000円~5,000円の保険料が必要です。プライムゴールドについている海外旅行保険は年に何度海外に行っても無料なので、1年に1度海外へ行くだけでも年会費1,500円+税以上の価値があります。
プライムカードの海外旅行保険は、このカードで旅行代を支払わなくてもカード会員だという理由だけでいつでも保険が適用されます。海外への出発前にカード会社に連絡したり申し込みをしたりする必要もありません。
以下のとおりこのカードを1枚持っていればたいていの事故に対処できる補償金額です。
三井住友カード プライムゴールドの海外旅行保険
保険の内容 | 補償金額 |
---|---|
ケガによる死亡・ 後遺障害 |
最高5,000万円 |
ケガによる 病院代 |
300万円 |
病気による 病院代 |
300万円 |
賠償責任 | 5,000万円 |
持ち物の 損害補償 |
50万円 |
救援者費用 | 500万円 |
死亡・後遺障害は旅行代をカードで支払ったかどうかで補償金額が変わる
プライムゴールドの海外旅行保険は、このカードでホテルや飛行機の航空券のような旅行代を支払ったかどうかに関係なく適用されます。しかし、死亡・後遺障害だけは、
-
- このカードで旅行代を支払ったとき…最高5,000万円
- このカードで旅行代を支払っていないとき…最高1,000万円
このように補償金額が変わります。海外旅行中に死亡する可能性は限りなくゼロに近いですが、海外旅行保険の補償金額をアップさせるために、できるだけプライムゴールドで飛行機代やホテル代を支払うことをおすすめします。
海外の病院代は日本とくらべると高額ですが、プライムゴールドのように300万円の補償があれば99.9%以上の病気やケガがカバーできます。
なので、プライムゴールドを持っていれば有料の海外旅行保険に加入する必要はほぼありません。
国内旅行保険はプライムゴールドでの支払いが条件
プライムゴールドは、海外旅行保険だけでなく国内旅行保険もついています。
国内旅行保険とは、以下の場面でケガをしたときの病院代が補償されます。
- 飛行機や電車、バスに乗っているとき
- 宿泊しているホテルや旅館が火事になったとき
- 1泊以上のツアーに参加しているとき
残念ながらレンタカーやマイカーでの事故やホテル・旅館内での不注意によるケガは補償されませんが、飛行機や電車、バスに乗っているときのケガが補償されるのは魅力的です。
なお、国内旅行保険は海外旅行保険とは異なり、飛行機・電車・バス代やホテル・旅館代、ツアー参加費をプライムゴールドで支払うことにより増額されます。
プライムゴールドについている海外旅行保険と国内旅行保険は、先ほども説明したとおり保険会社が用意している保険に加入しようと思うと数千円の保険料がかかります。プライムゴールドがあれば保険料を支払うことなく保険がついているので、明らかに年会費1,500円+税以上の価値があります。
3.ショッピング保険が国内でも簡単に適用される
デビュープラスは海外旅行保険こそついていないものの、海外での買い物には最高100万円のショッピング保険が適用されます。
国内での買い物にショッピング保険が適用されるには分割払いやリボ払いのような金利手数料がかかる支払い方法を選ぶことが条件のため、正直使い勝手が悪いのがデメリットです。
このショッピング保険も、プライムゴールドはグレードアップします。具体的には、海外・国内ともにこのカードで買い物をするだけで適用されます。支払い方法の条件もまったくありません。また、補償金額も最高300万円と、デビュープラスの3倍になります。
ショッピング保険とは、このカードで買った品物が購入した日から200日以内に壊れたり盗まれたりしたとき、購入代金を補償してくれる保険です。
学生の間なら高額な買い物をする機会は少ないと思いますが、プライムゴールドを手に入れる20代後半にもなると、家電やブランド品など、クレジットカードで数万円や数十万円の買い物をする機会も出てきます。そんなときに、買った品物が万が一壊れたり盗まれたりしたときにはお金が返ってくるので安心です。
特にカバンや財布などは普段持ち歩くものなので、盗まれてしまう可能性がないとも限りませんからね。
ただし、自分で壊してしまったときは保険が適用されないので注意しましょう。
4.カード利用で貯まるポイントが半分
デビュープラスはカード利用金額の1〜3%がポイントとして還元されるのが大きなメリットでした。しかし、プライムゴールドのポイントは、利用金額の0.5〜2.5%と、デビュープラスの半分に減ってしまいます。
社会人になれば学生のときよりもクレジットカードを利用する金額は増えることを考えると残念ではありますが、お得すぎるデビュープラスのポイントが普通に戻るだけです。
ほとんどのクレジットカードを利用して得られるポイントが利用金額の0.5%だということを考えると、プライムゴールドのポイントは平均的ですからね。
JCB CARD Wなら一生ポイント還元率1%
「デビュープラスの還元率1%が25歳をすぎると下がってしまうのはどうしてもイヤだ!」という学生の方なら、JCB CARD W(ジェーシービー・カード・ダブル)を持つという選択肢もあります。
JCB CARD Wは、ゴールドカードに自動昇格するという特典はないものの、デビュープラスとほぼ同じポイントが得られる上に何歳まででも持ち続けることができるという点でデビュープラスよりも優れています。
また、大手クレジットカード会社であるJCBが発行しているので、セキュリティやサポート面でも安心です。
なので、デビュープラスからプライムゴールドへの切り替えでポイント還元率が下がってしまうのは困る!という学生の方には、デビュープラスよりもJCB CARD Wをオススメします。
5.年会費が必ず発生
冒頭からここまで何度も説明していますが、プライムゴールドは最低でも毎年1,500円+税の年会費がかかります。
プライムゴールドは空港ラウンジサービスや旅行保険がついているので年会費を支払っても十分に得なのですが、デビュープラスの年会費実質無料とはちがって毎年の年会費支払いが必要です。
この年会費は、ここまで説明した空港ラウンジサービスや旅行保険、ショッピング保険の利用料金だと考えると理解してもらいやすいかと思います。なので、プライムゴールドのサービスをどれか1つでも利用するなら、年会費は支払って持つ価値はあります。
デビュープラスは三井住友カード(旧クラシック)にも更新できる
デビュープラスは、プライムゴールドに自動的にランクアップするのが大きな特徴です。しかし、万が一プライムゴールドに興味がなければ三井住友カードに更新するという選択肢もあります。
三井住友カードは、18歳以上なら学生も含めて何歳になっても持つことができる三井住友カードのもっともスタンダードなカードです。年会費が実質無料で、プライムゴールドよりも補償金額は低いものの海外旅行保険がついているというメリットはあるものの、ポイント還元率はプライムゴールドと同じようにデビュープラスの半分です。
そのため、プライムゴールドのステータスやサービス内容に魅力を感じないなら、年会費がかからない三井住友カード(旧クラシック)に切り替えて持ち続けるという選択肢もあります。
ただ、デビュープラスのメリットは高いポイント還元率とコスパの高いプライムゴールドに自動昇格できることです。プライムゴールドへの自動更新に興味がなく、高いポイント還元率だけに魅力を感じるなら、先ほど紹介したJCB CARD Wの方がメリットは大きいのでオススメです。
延滞が多いとプライムゴールドが発行されない可能性あり
デビュープラスは、プライムゴールドに自動的に更新されることが約束されたカードです。しかし、デビュープラスさえ持っていれば必ずプライムゴールドに更新されるというわけではありません。
デビュープラスの毎月の利用金額が残高不足などで支払えないことが多いと、プライムゴールドではなく自動的に三井住友カード(旧クラシック)に更新されてしまうこともあります。
ですから、将来プライムゴールドを持ちたいためにデビュープラスを持つなら、毎月の利用金額をきちんと口座引落で支払うように注意しましょう。
まとめ
このページでは、25歳をすぎてからデビュープラスからプライムゴールドに自動更新すると、どんなちがいがあるのか?くわしく説明しました。
プライムゴールドは、デビュープラスにはない以下の特典があります。
- 空港ラウンジサービス
- 海外・国内旅行保険
- 国内で1回払いの買い物にもショッピング保険
しかし、上記の特典と引き換えに、次の点でデビュープラスよりもデメリットがあります。
- ポイント還元率は半分の0.5〜2.5%
- 年会費が最低でも1,500円+税かかる
ですから、プライムゴールドが手に入る20代後半に旅行や出張で空港をよく利用したり、カードで家電やブランド品のような高額な買い物をする機会が多いようなライフスタイルを送っているなら、今からデビュープラスを持っておく価値が十分にあります。
一方、プライムゴールドはデビュープラスでは不要だった年会費がかかる上に、ポイント還元率が下がります。
社会人になればクレジットカードの旅行やショッピングのサービスを活用できる場面は多くなるため、プライムゴールドは多くの人にとってメリットがあるカードです。